忍野村の富士山絶景スポット6選

二十曲峠(にじゅうまがりとうげ)

Sigma 24-105mm F4 ART@35mm

元祖富士山写真家である岡田紅陽さんが足繁く通った場所であり、山中湖の花の都公園と同様にトヨタのアクアのCMが撮影された場所でもあります。忍野村では珍しく駐車場とトイレを完備した場所です。上の写真はトイレがある撮影スポット入口付近で撮影しました。

広がりがある場所なので、広角で撮りたいのはやまやまですが、電線が映り込むので画角は35~40mmぐらいが良いでしょう。フォトショップ等で電線を消すのは簡単なので、レタッチで修正するのが前提なのであれば24mm等で撮るのもありかと思います。

SIGMA DP2 Merrill

奥に続いている砂利道を100mほど走るともうひとつの撮影スポットがあり、若干違う景色を楽しめます。

新名庄川(お宮橋)

桜の季節になると激混みするスポットです。ベストポジションの場所が狭いので、壮絶な場所取りが起こりがちですが、譲り合って撮影しましょう。桜が咲いている期間はガードマンが立って交通誘導してくれますが、車道にはみ出ると危険です。撮影に夢中になりすぎて車にぶつからないように注意してください。

ここ数年は脚立と長靴を持っていって橋の下から狙う人も増えましたが、いかんせん人気の割には場所が狭いです。

後述する忍野八海の直ぐ側にあるので、2つまとめて廻ってしまうのがおすすめです。トイレはここにあります。

降雪の直後も美しいです。川沿いに他にいくつか撮影できる場所があるので探ってみましょう。

忍野八海付近は有料の駐車場ばかりですが、お宮橋のそばに無料の駐車場が1つだけあります。

忍野八海

もはや世界的な観光スポットになった感のある忍野八海ですが、早朝ならば無人の風景を狙うことも可能です。

雪のあとは『忍野八海 榛の木林資料館』が定番の撮影スポットになっています。開館時間は朝の9時なので、開館と同時に入館し足跡が付く前の絶景を狙いましょう。入場料は大人300円です。ここの入り口の前には公衆トイレもあります。

SIGMA DP2 Merrill (equiv. 45mm)

忍野八海・新名庄川近辺には他にも狙える場所が多く、下に示す『ますの家』のようなスポットもあり、ここには公衆トイレもあります。ますの家は入場料200円、駐車場300円ですが、富士山の写真が目当てならば入場する必要はあまりありません。この近辺はちょっと時間をとって散策するのをおすすめします。

ちなみに忍野八海の中心部、涌池のすぐとなりにあるはたんなる名無しの池で8つある忍野八海の1つではありません。が、場所が良いため観光客には一番人気のスポットです。1つだけ離れたところにある出口池は忍野八海最大の池で、八大龍王の筆頭である難陀竜王を祀っていますが、離れているため誰も来ません。

こういう絶景スポット案内を書いておいてなんですが、最近は表面的な見た目だけで評価されてしまって、歴史とか背景とか中身とかが軽視されてしまっているような気がします。

内野地区

忍野村は『おしの』と発音しますが、忍草(しぼくさ)と内野(うちの)という2つの村が合併してできました。内野地区には広大な田園風景が広がります。ここ! という場所はありませんが、このエリアの大半の場所から富士山がよく見えます。基本的に前景は畑か田んぼになるので、どこで撮ってもあまり変わらないでしょう。

最近はあまり見かけませんが、年によってはひまわりなどの花を栽培しているときもあります。

SIGMA 35mm F1.4 ART

この近辺は農道であり、農家の車が優先なので、走行・停車時には農作業の邪魔にならないように配慮してください。また撮影する時は畑や田圃に入らないようにしてください。畦も脆いので歩く時は端っこを歩いたり、三脚で穴を開けたりしないようにくれぐれも気をつけてください。

冬至の前後の15:30過ぎににダイヤモンド富士を見ることができます。

岡田紅陽写真美術館前

『忍野しのびの里の前』と紹介しても良いのですが、元祖富士山写真家である岡田紅陽先生に敬意を評して見出しは『岡田紅陽写真美術館前』としました。岡田紅陽は富士山を中心に撮影した初めての風景写真家で、日本画の大家である横山大観にも影響を与えました。お弟子さんには最近亡くなられた山岳写真の巨匠である白籏史朗さんなどがいます。

この場所は降雪後か霧氷が出た日がおすすめです。いずれにせよ早朝が良いでしょう。霧氷は湿気が豊富で気温がマイナス6℃より低い状況で発生することが多いです。

岡田紅陽写真美術館・小池邦夫絵手紙美術館』の営業時間は午前10:00~午後5:00(最終入場16:30)で、入場料は大人500円です。富士山の写真を撮る方にはぜひ一度行ってほしい場所です。

どじょう池

Nikkor 24-70mm F2.8E ED VR@35mm

絶滅危惧種のホトケドジョウが住んでいると言われる池です。5月頃にはあやめの花が咲きます。絶滅危惧種ですから環境に影響を与えないようにご注意ください。

Lumix S 24-105mm F4@71mm

降雪後もなかなか良いです。駐車場はないのですが、最寄りのデイリーストアで買い物するのであれば、ひょっとしたら短時間の駐車は黙認してくれるかもしれません。店が混雑している時はここに駐車して撮影するのはやめましょう。

高座山(たかざすやま)

雨が降った後などはここで雲海を見られることがしばしばあります。路面はかなり荒れていて凸凹も激しいので、地上最低高が20cm未満の2WD車は鳥居地峠ゲート前に駐車して歩きましょう。

上にも駐車スペースがありますが、そこから先の山の中まで車で入っていくのはお控えください。しばしば横転事故が起きます。

高座山の南斜面では春に山焼きが行われるため、どこからでも富士山がよく見えます。人が多く集まっているポイントはここここです。

Nikkor AF-S 14-24mm F2.8@14mm

また雪が降った後や路面が凍結中の期間は車で登るのはやめましょう。ジムニーやランクルなどのガチクロカン4WDが頻繁にスタックしています。雪の後は鳥居地峠ゲート前に停めて、アイゼン・チェーンスパイク等の装備をしたうえで登る必要がありますが、雪山登山をするならば人が多い三ツ峠のほうが楽だし、眺めも良いかもしれません。何れにせよ冬の富士北麓にはノーマルタイヤでは来ないようにしてください。

ちなみに山中湖の側にも高指山という山があり、字は違うものの読みは同じ「たかざすやま」なので少々紛らわしいです。高指山からも富士山を見ることができます。

追記

雪景色が多くなってしまいました。忍野の里には雪がよく似合う。

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