Gitzoトラベラー三脚GT2545Tレビュー

Shooting Fujisan with the Gitzo GT2545T captured with the Nikon D800E + SIGMA 35mm f/1.4DG HSM | Art

Shooting Fujisan with the Gitzo GT2545T captured with the Nikon D800E + SIGMA 35mm f/1.4DG HSM | Art

山行や旅行などの用途の三脚としてはGitzo G1228MK2を愛用していました。一般に良質の三脚は一生ものというけど、小型軽量の分野は日進月歩で進化しているように思います。G1228MK2も十分に軽量な三脚なのですが、さらなる軽さとコンパクトさと剛性を求めて最近出たばかりのトラベラー三脚GT2545Tを手に入れました。最初は値段がこなれてきたひとつ前のモデルのGT2542Tで十分かなと思ったのですが、進化している点も多いので3万ちょっと高い新型を入手。優れていると思う点を列挙してみます。

1) Carbon eXact技術の採用により、一番細い脚の先端の部分の太さが従来品よりも22.5%太くなった。カタログスペックの耐荷重は変わっていませんが、これによりさらなる剛性が期待できそうです。

2) センターポール(エレベーター)を伸ばさないでも目線に近い位置で撮影できる。旧モデルよりも12cmほど高くなっています。これは使い勝手に大きく影響する。_9E64534

Sunway Fotoのレベリングユニットをつけた状態です。写っている車(ハスラー)の車高が約167cmなので身長170cm前後の人はエレベーターを伸ばさないでも調度良い高さで使えます。

3) 重量は1.34kgと前モデルとほぼ変わらず。上記のアドバンテージを考えると進化です。

4) 畳んだ時の長さは44.5cmと少しだけ伸びましたが、十分に手荷物に収まる長さです。

GT2545Tには2本のセンターポールが付属するのですが、一本は31cm (119g)、もう一本は極めて短い8cm (42g) の物で地面すれすれで撮影する為のものです。正直言って私にはこの組み合わせは今ひとつ納得がいきません。エレベーターを上げる必然性は少ないし、なるべく軽くしたいので短い方を使うつもりだったのですが、こちらの極短センターポールにはネジ穴が無いのでウェイトフックを装着できません。長い方は低位置撮影がし辛い。

残念な点はもう一つあります。GT2545Tにはウェイトフックが付属しません。G1228MK2に付けていたフックを使いまわそうかと思いましたが、G2020という旧型のフックは付きませんでした。


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2つのセンターポールを持ち歩いて頻繁に交換するというのはかなり面倒です。結局、 GS2511KBという2型のショートセンターポールを追加購入。長さは19.5cmで重さは97gと中間的な物です。ちなみにこのセンターコラムには最初からウェイトフックが付いてきます。

GT2545Tの剛性は高いけど凄く軽いので風が強い時はウェイトフックが無いと直ぐに倒れます。G2511KBを付けると厳密な意味でのグラウンドレベルにはなりませんが、センターポールを1.5cm程上げてやると地面に這うように設置できます。要するにセンターコラムが地面に触れなければ良いわけだから、長さが8cmでも18cmでも実際の使用では差がない。だったら最初から18cmぐらいの長さのセンターポールをウェイトフックと一緒に付けてくれたほうがずっとありがたかった。

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水平出し用にGitzo GLEVEL2という水準器を取り付けて、雲台はBenroのB00というアルカスイス互換の自由雲台にしました。重さはたったの227gですが、3kgぐらいの荷重ならば楽勝です。D800/D810に大三元クラスのレンズを付けても十分に安定します。この雲台は土台部分でパンニングできるのでパノラマスティッチの時は便利です。普通、Gitzoにはもう少し高級なブランドを合わせるのでしょうが、これより軽くて固定力が強い製品は知りません。


※WordPressをサブディレクトリ型で多言語化する作業に伴い、2019年12月26日に日本語部分だけを切り離して投稿。