LAOWA 7.5mm F2は動画メインで使用しているGH5で超広角の撮影するために購入したレンズです。マイクロフォーサーズ用の超広角レンズとしては他にもオリンパスやパナソニックがあります。長年ニコン機で14-24mmを使用しましたが、超広角ズームレンスで撮る写真の7割ぐらいはワイ端の14mmだったので、単焦点で良いのではないかと思い、私はこのレンズにしました。
第一印象
LAOWA 7.5mm F2を手にとってみてまずびっくりするのがこのサイズで、標準域メインで撮っている人も気軽に追加できる大きさ・軽さだと思います。個人的にはGH5とセットで使っていたこともあり、小さすぎるぐらいでした。何度か車の中で見失ったことがあります。が、都市で電車やバス移動がメインの人には嬉しいサイズでしょう。仮にF1.4で作ったらどれぐらいのサイズになるのか興味深いところです。
解像度
LAOWA 7.5mm F2の解像力は高いです。開放のF2ではちょっと甘いですが十分使い物になります。F4まで絞れば2000万画素クラスの機種でも十分な解像度が得られるでしょう。最適な絞り値はF4~F5.6です。
明るい日中はF5.6・無限遠で撮れば、風景の場合は基本的にOK。主題を前に置きたい時だけピントとボケ具合(F値)を調節しましょう。
夜景を手持ちで撮る場合は積極的にF2の開放を使えると思います。マイクロフォーサーズではあまりISOを上げたくないので、撮影スタイルによっては重要なポイントになると思います。
上の比較はF2.0開放とF5.6の中心部における比較です。手持ちで撮影したので若干ずれている点をご容赦ください。
こちらは隅における比較です。かなり差があります。できればF4またはF5.6まで絞って使用したいところです。
F8ぐらいから解析(小絞りボケ)の影響でちょっと甘くなりますが、前景と背景の遠近差が激しい場合はF8ぐらいまで絞るのは十分にありだと思います。
F11以上に絞る理由はほとんどありません。とにかくシャッタースピードを伸ばしたいとか、光芒を派手に出したい等の理由で使うのはありだと思いますが、解像度が犠牲になります。
逆光耐性
LAOWA 7.5mm F2は逆光耐性も悪くはありません。流石に太陽を直接入れると盛大にレンズフレアが出てきます。昼間に逆光で撮りたい場合は、木の隙間からの木漏れ日程度に抑えておいたほうが良いと思います。夜景の場合、街灯などの強烈な光源の位置にある程度注意を払えば問題がでることはあまりないと思います。
星撮り
LAOWA 7.5mm F2は明るい超広角なので星撮りで使うつもりの方もいるかも知れません。サジタルコマフレアもそれほど目立たないので星撮り用のレンズとしてもなかなか優秀だと思います。
左上の拡大です。一段絞って30秒露光しているので線になっていますが、コマフレアは出ていません。
絞り開放だとこんな感じ。さすがにちょっとコマフレアが出ますが、優秀な方だと思います。
しかし、街明かりなどの強い光源だと一段絞っても目立つ場合があります。
ボケ味
ボケ味については知りません。そういう撮り方を一度もしませんでした。マイクロフォーサーズについては、あまり絞り込まないでもフォーカスが当たるという点をアドバンテージだと思って使用しています。ブログでレビューを書く段階になって、とはいえ、ぼけ味も検証しておけばよかったと反省しています。
2年ほど使っていたのですが、都合により今ちょっと手元に無いのです。ボケ味が気になる方は他の記事を読んでください。
使い勝手
私の場合はほとんど無限遠での撮影なので、マニュアルフォーカスなのはまったく気になりませんでした。むしろピントリングを回し切ると無限遠になる点が気に入りました。風景ではとても使い勝手の良いレンズです。
46mmのフィルター溝を備えているので、NDフィルターが使いやすいのも動画を撮影する人や長秒露光で撮影する人にはありがたい点です。
またマイクロフォーサーズはパナソニック・オリンパスともにボディ内手ブレ補正に優れた機種が多いです。超広角は長めのシャッタースピードでもあまりブレが目立たないこともあり、都会の夜景であれば三脚無しでも十分に撮れると思います。
まとめ
マイクロフォーサーズ用の超広角レンズとしてはオリンパス7-14mm F2.8、パナライカ8-18mm F2.8-F4、パナ7-14mm F4などがあります。どれも良いレンズだと思うので、自分の用途に合わせて選びましょう。
このLAOWA 7.5mm F2が特に優れている点は、明るい開放F値、解像度、小型軽量、フィルタースレッド付きといったあたりで、そのあたりが重要なファクターとなる場合は良い買い物になると思います。逆にオートフォーカスやズームが重要な場合は他のレンズにしましょう。